こんにちは!今回は、シャンプーなどの成分表で一度は目にしたことがあるかもしれない「クオタニウム」「ポリクオタニュウム」という成分について、詳しく解説していきます。
クオタニウムは、シャンプーやトリートメント、スキンケア製品など、多くの美容商材に使用されている成分です。
その名前を聞くと「何だか化学的で難しそう」と思うかもしれませんが、実は私たちの髪や肌にとても役立つ成分なんです。

クオタニウムの基本
クオタニウムは、化学構造上の「第四級アンモニウム塩」に基づく成分の総称です。「クオタニウム-1」や「クオタニウム-15」など、数字が付いた名前で表記され、それぞれに特定の特性と用途があります。
では、具体的にどのような役割を果たすのでしょうか?
クオタニウムの特徴と役割
髪や肌のコンディショニング効果クオタニウムは、髪や肌に吸着して、滑らかさや保湿効果を与える成分です。シャンプーやコンディショナーに含まれる場合は、指通りの良いツヤ髪を実現します。
帯電防止特に乾燥する季節、髪の静電気で悩む方も多いですよね。クオタニウムは帯電防止剤としての効果を発揮し、サラサラの髪をキープします。
保湿と柔軟性スキンケア製品では、肌の保湿や柔軟性を向上させる役割を果たします。乾燥肌やデリケートな肌にも効果が期待できます。
乳化安定剤化粧品の製造において、水と油をうまく混ぜ合わせるために使用されることもあります。
クオタニウムとポリクオタニウムの違い
クオタニウムとよく似た名前の成分として「ポリクオタニウム」があります。両者は似た特性を持ちますが、いくつかの違いがあります。
クオタニウム単一分子の第四級アンモニウム塩で、主に帯電防止やコンディショニング効果を持つ成分です。
ポリクオタニウムポリマー(高分子)構造を持つ第四級アンモニウム塩で、より強力なコンディショニング効果や保湿力を持ちます。種類が非常に多く、ポリクオタニウム-7やポリクオタニウム-10など、数字で特性が異なります。
ポリクオタニウムは、髪の表面に薄い保護膜を作ることでダメージを防ぎ、ツヤや滑らかさを向上させます。シャンプー、トリートメント、スタイリング剤など幅広い製品に使用されます。
クオタニウムの種類
クオタニウムには多くの種類があり、それぞれ異なる特性を持っています。ここでは、代表的なものをいくつかご紹介します。
クオタニウム-10髪の保湿や補修に優れた効果を持ち、シャンプーやコンディショナーに多く使われています。髪の滑らかさをアップしてくれるので、指通りが良くなります。
クオタニウム-15防腐剤としての役割を持ちますが、敏感肌の方には刺激を感じることがあるので注意が必要です。
クオタニウム-18帯電防止とコンディショニング効果に優れ、ヘアケア製品に広く使用されています。
クオタニウム-80髪のツヤを引き出し、さらに滑らかさを与えてくれます。
ポリクオタニウムの種類と特徴
こちらも代表的なものをいくつかご紹介します。
ポリクオタニウム-4
用途: 髪のセット力を向上させるために使用。スタイリング剤やヘアスプレーに多く含まれる。
特徴: 髪に付着してスタイルをキープし、耐湿性が高い。
ポリクオタニウム-7
用途: シャンプー、コンディショナー、スキンケア製品。
特徴: 髪や肌に滑らかさを与え、静電気防止効果を持つ。保湿性が高く、乾燥を防ぐ。
ポリクオタニウム-10
用途: ダメージ補修を目的としたヘアケア製品(コンディショナーやトリートメントなど)。
特徴: 髪の表面に保護膜を形成し、ツヤや滑らかさを与える。傷んだ髪を補修する効果も高い。
ポリクオタニウム-11
用途: スタイリング剤、ヘアスプレー、ジェルなど。
特徴: 髪をコーティングしてツヤを与えつつ、湿気による崩れを防ぐ。
ポリクオタニウム-16
用途: スタイリング剤やヘアジェル。
特徴: 髪を柔軟にしながらセット力を提供。洗い流しやすい特性がある。
ポリクオタニウム-22
用途: シャンプー、コンディショナー、スキンケア製品。
特徴: 帯電防止効果が高く、保湿力にも優れている。特に敏感肌に優しい。
ポリクオタニウム-28
用途: スタイリング剤、カール保持剤。
特徴: 髪に柔軟性を与えながら、カールを長時間キープ。
ポリクオタニウム-37
用途: コンディショナーやトリートメント。
特徴: 髪のもつれを防ぎ、柔らかさと滑らかさを提供する。特にダメージケアに効果的。
ポリクオタニウム-39
用途: スキンケア製品やヘアケア製品。
特徴: 保湿性が非常に高く、乾燥肌や髪に適している。
ポリクオタニウム-55
用途: カラーリング製品、UVケア製品。
特徴: 髪をコーティングしてカラーの持ちを良くし、紫外線ダメージを防ぐ。
ポリクオタニウム-67
用途: プレミアムスキンケア製品。
特徴: 肌の保湿と柔軟性を向上させ、乾燥によるダメージを防ぐ。
使用時の注意点
クオタニウムは便利な成分ですが、いくつか注意すべきポイントもあります。
敏感肌への影響特にクオタニウム-15のような種類は、防腐剤としての特性からアレルギー反応を引き起こす場合があります。敏感肌の方はパッチテストを行ってから使用するのがおすすめです。
環境への影響一部のクオタニウム系成分は分解されにくく、環境負荷を懸念する声もあります。環境に配慮した製品選びを心がけるのも大切ですね。
クオタニウムは、私たちの美容習慣に欠かせない役割を果たしている成分です。種類によって特性や効果が異なるため、自分の髪や肌に合った製品を選ぶことが重要です。また、敏感肌の方や環境に配慮したい方は、成分表をよくチェックして使用するのがおすすめです。
「クオタニウム」という名前を見かけたら、ぜひこの記事を思い出してみてくださいね!
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