毛髪の構造は、主に3つの大きな部分に分かれています。また、それぞれがさらに細かい構造を持っています。以下に詳しく説明します。

1. 毛幹 (Hair Shaft)
毛幹は皮膚の外に出ている部分で、死んだ細胞から構成され、以下の層で構成されています
キューティクル (Cuticle)
最も外側の層で、鱗状の細胞が重なっています。
役割:毛髪を保護し、表面の滑らかさと艶を与える。
皮質 (Cortex)
毛髪の主成分が詰まった中間層で、ケラチンやメラニンが豊富です。
役割:毛髪の強度や弾力性を決め、色を与える。
髄質 (Medulla)
中央部分の柔らかい層で、空気が含まれる場合があります。
役割:毛髪全体の構造には大きな影響を与えないが、一部で断熱性を持つ。

2. 毛包 (Hair Follicle)
毛包は、皮膚内部に存在し、毛髪の成長を支える構造です。
毛球 (Hair Bulb)
毛包の基部にある部分で、毛母細胞(毛髪を生成する細胞)が存在します。
毛乳頭 (Dermal Papilla)
毛球の中心に位置し、毛母細胞に栄養を供給する血管があります。
毛包鞘 (Inner and Outer Root Sheath)
毛髪を保護し、毛包の形を維持します。
3. 付属器官
毛包に付随する構造も毛髪の健康や働きに関わります:
皮脂腺 (Sebaceous Gland)
毛包に油分(皮脂)を分泌し、毛髪と頭皮を保湿する。
立毛筋 (Arrector Pili Muscle)
毛包につながる小さな筋肉で、寒さや恐怖を感じたときに毛を立たせます(鳥肌の原因)。
血管 (Blood Vessels)
毛乳頭を通じて毛髪に必要な栄養や酸素を供給する。
神経終末 (Nerve Endings)
毛髪周辺で感覚を捉える役割を果たします。
毛髪の主成分
毛髪は主に ケラチン (Keratin) という硬いタンパク質でできており、硫黄を含むアミノ酸(シスチン)が特徴的です。このケラチンが毛髪の強度や形状を決定します。
毛髪の健康を保つためには、これらの構造がバランス良く機能することが重要です。
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